CRAZE – 漢たちの足跡、変わりなき熱き魂 –

音楽

最近CRAZE(クレイズ)というバンドの曲を良く聴いてます。
1990年代半ばにデビューしたバンドであり、令和4年の今を生きる人達にとっては古いと感じるでしょう。
しかし彼等が生み出した曲には時代を超越する熱さがあります。
令和2年以降は世界が混乱に包まれ、日本もすっかり息苦しい国になりました。
そんな時代だからこそ、彼等の曲を聴くと胸がスカッとします。

今回はそんなCRAZEというバンドを紹介していきたいと思います。

CRAZEとは

今からおよそ25年以上前、1994年にあるロックバンドが日本に誕生。
その名はCRAZE

95年にメジャーデビューを果たし、その当時から「日本で最も熱いバンド」だと評されてました。
多くのロックファンを魅了し、「CRAZEがきっかけで音楽を始めた」なんて声も上がる程。
2006年1月の解散まで多くのドラマを生み出したバンドです。

私も15年位前から彼等の熱い生き様に魅了され、定期的にアルバムを聴く様になりました。
最近になってまたしてもCRAZEへの熱が生じてしまい、YouTubeで彼等のライブをよく観ています♪

今回はそんなCRAZEというバンドの魅力やオススメ曲を紹介していきたいと思います。

メンバー編成

メジャーデビューした1995年当時の編成は以下の通りです。

  • 藤崎賢一(ボーカル)⇒元JUSTY-NASTY
  • 瀧川一郎(ギター)⇒元D’ERLANGER
  • 飯田成一(ベース)⇒元Zi:KILL
  • 菊池哲(ドラム)⇒元D’ERLANGER

※D’ERLANGERは2007年に再結成。瀧川氏と菊池氏は現在もD’ERLANGERのメンバーとして活動中。

JUSTY-NASTY、D’ERLANGER、Zi:KILLは90年代前半にかけて活躍したV系バンド。
CRAZEはその3バンドが一つになった「夢のバンド」としてV系ファンを中心に、多くのリスナーの注目を集めました。

「V系あがり」とは一味も二味も違う

デビュー当時はV系の延長みたいな感じのメロディアスな曲が中心になると多くのリスナーは予想した筈。
実際デビューシングルの『NAKED BLUE』はメロディが強調されたビートロックでしたからね。

しかし実際のライブはビートロックの曲がメインだったとはいえ、ハードコアバンド顔負けの激しい熱気に満ちていました。
客がダイブするどころか、客がステージに上がるなんて事態もありましたね(笑) (;^ω^)
そのせいか一部出禁になった会場もあったとか。

杏林大学の学祭のステージは今見てもインパクト大です。
こんなライブをやるバンドはもうこの先現れないかも…

※動画の[0:20]から要注目!!

ボーカルは何人いる?

このバンドの特徴として最も見逃せない点としては、
デビューから解散までの間に3回もボーカルが変わっているということです (;^ω^)

ちなみに結成した1994年から来年のメジャーデビューまでにも2回変わってました。
正式加入には至ってないとの事ですが、入れ替わりが激しい事に変わりませんね。

メジャーデビューから解散までのボーカルの遍歴に関しては下記の通りです。

  • 藤崎賢一 ⇒ 1995年1月(?) ~ 1997年12月
  • 緒方豊和 ⇒ 1997年12月 ~ 1999年7月
  • 鈴木慎一郎 ⇒ 1999年9月(?)~ 2000年6月
  • 板谷祐 ⇒ 2000年7月 ~ 2005年8月

こうして整理してみると本当に変わりすぎですね~(笑)
こんなにもボーカルがコロコロ変わるバンドは前代未聞でしたね…。

全てのボーカリストに共通している脱退理由として真っ先に上げられるのは、
瀧川一郎&菊池哲の圧が強すぎた
だと思います (;^ω^)

瀧川氏の金属を削る様な鋭いサウンドのギター、哲アニイの重戦車の如くドカドカと鳴らしまくるツーバスドラム…
どちらも音がデカくて主張が激しいです!!
実際CRAZEの前身バンドのBODYでもその特徴は顕著であり、ボーカルの声が殆ど聞こえないレベルだと言われている位です。

各ボーカリストに焦点を当ててみると、
藤崎氏は「メンバーの要求の厳しさ、体調不良による自信喪失」
緒方氏は「メンバーとの志の違い」
鈴木氏は「他の3人とのキャリアの差が埋められなかった」
と理由は様々みたいですけどね。
ちなみに最後に在籍した板谷氏に関しては未だに脱退理由は不明です…。
(※Wikipediaを参照)

こんな方にこそ聴いてほしい

熱くなりたい方

90年代のロックといえば、まだ昭和の荒っぽいヤンキー文化の名残がありました。
CRAZEもその文化を感じさせてくれます。

特に藤崎さんが在籍していた時代はサウンドもさることながら、ライブも激しかったです。
先述の杏林大学学園祭もそうですが、客がステージに上がってしまう事態すら発生してました(笑)

BOOWYの流れを汲んだビートロックを基盤として、メロディアスながらも鋭いギターと重厚感あるドラムがリスナーの心を熱くさせますね。

癖の強さに魅力を感じる方

このバンドは非常に個性が強いです。
悪く言えば癖が強いといったところでしょうか(笑)
まぁメジャーデビュー以降、3回もボーカルチェンジが起きている時点でお察しの通りですけどね…。

瀧川一郎氏のノイジーで鋭いギターサウンドと菊池哲氏の重戦車ばりの迫力あるドラム、この2パートの音と個性は一度聴いたら忘れられません。
そんな個性の強いギターとドラムに負けじと骨太なベースでバンドを支える飯田成一氏も相当な武闘派。
それ故かボーカルの負担の大きさは尋常ではなかったでしょう。
ボーカルが定着しないのも納得です…(;・∀・)

ボーカルを押しのける程に音がデカいギターとドラムを受け入れられるか?
それがCRAZEサウンドを受け入れられるか否かの分水嶺といえますね。

オススメ曲

紹介するのは藤崎さん在籍時の曲となります。
緒方さん以降のCRAZEにも良い曲はありますが、藤崎さんの存在がCRAZEにとって
あまりにも大きすぎるので(苦笑)

NOBODY

だから泣きたくなるこの夜に
お前の名前を呼べば Name is NOBODY

ライブの冒頭ではお馴染みのナンバーでした。
疾走感溢れるサウンドに全身全霊で歌う藤崎さんの声が乗った瞬間、聴く者のアドレナリンが一気に放出されますね!!

RISKY

潤んでる今もまだ
泣くな 泣くな この魂
ひとりじゃないんだぜ RISKY

先の未来が見通せない令和の今だからこそ歌詞が心に響きます。
千年に一度の大転換と言われる程に激しく変化が生じている今の世の中ですからね。
どんなに世の中が変わっても、自分自身の心に嘘は吐かずに生きる。
そんな生き方を全うしたいものですね。

BEAT SO LONELY,ALLNIGHT LONG

眠れない夜の中で 終わらない夜を壊せ
無垢な心 走らせて
下らないこの世界から 俺が消えるまで

この曲が世に出た1997年7月当時、ボーカルの藤崎さんは精神的に追い詰められていたのですよね。
CRAZEのボーカルとして求められる要求があまりに大きく、その要求に応えられない自分。
無力感とやるせなさ…苦悩が歌詞に反映されてます。

ヘビーな歌詞と声を振り絞って歌う藤崎氏。
聴いていると胸が苦しくなる曲なので気軽には聴けません(-_-;)
とはいえ仕事や人間関係などの悩みを抱えるリスナーにとっては心に響くでしょうね。

NAKED BLUE

My Naked Blue
運命は変わる時を待ち続けてる
Crazy For You
振り絞る声は誰に届くのか?

言わずもがなメジャーデビュー曲。
1995年9月、この曲でCRAZEは日本のロックシーンに風穴を開けました。

未来に向かって走り出す情景を描いた歌詞、藤崎氏の低音でキレのあるボーカル、疾走感溢れるサウンド…
ドライブする時のお供にピッタリな曲ですね。

to me, to you

切なさ消せるのは君の方だろう
澄んだ瞳を見つめたなら
涙を消せるのは君の方だろう
澄んだ瞳を見つめて…

ファンの間でも「CRAZEにおいてNO.1の名曲」と言われているだけあります!!
『艱難辛苦を共にして、乗り越えてきたパートナーに対する愛』
それが歌詞に込められたメッセージかと思います。

フジテレビの月9ドラマの主題歌に起用されてもおかしくない曲。
「この曲が何故TOP10に入らなかった!?」と思う程に…

ライブのアンコールで披露された際、数えきれない程のお客さんが感動したでしょう。
ちなみに2006年1月、ボーカル不在のまま3人でラストライブをやった際にも、
最後に演奏されたそうです。
(NAKED BLUEと違い、その部分は映像化されていないです)

まとめ

1995年から2006年1月の解散まで日本のロックシーンを駆け抜けた彼等。
メジャーデビュー以降、3回もボーカル交代劇があったにも関わらず、
活動休止もせず走り続けたバンドは彼等くらいでは?😅

それだけ一哲をメインとしたバンドサウンドが強烈だったという事でしょう。
あのギターとドラムを支え続けたベースの飯田成一氏も武闘派の猛者だとの定評がありますし(笑)
それ故に演奏隊を背にして立つボーカルの負担が大きすぎた為、
何度もボーカル交代劇が起きたとも考えられますけどね。

良くも悪くも非常に尖っており、一度聴いたリスナーの心を離さなかったバンドです。
「CRAZEがキッカケで音楽を始めた」なんていうバンドマンもいる位ですからね。

なんたってラストライブをボーカル不在のまま3人だけやるバンド、
音楽業界の常識では考えられません(笑)
だがそんな型破りなところが彼等の魅力、
それがCRAZEですからね!!

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